2004年に公開されたディザスター映画「デイアフタートゥモロー」。
迫力ある映像や人間ドラマなど見応えのある超大作です。
しかし一方で矛盾点が指摘される作品でもあります。
本作で描かれる災害は実際に起きる現象なのでしょうか。
そこでこのページでは、以下についてまとめたいと思います。
- デイアフタートゥモローの矛盾点まとめ!
- 実際に起きる現象なの?
確かにツッコミどころは多いですが、
意外と事実に基づく内容もあるようです。
デイアフタートゥモローの矛盾点まとめ!
温暖化による突然の氷河期。
世界中がパニックに陥る中、必死に生き抜こうとする親子を軸に物語が進みます。
その中で指摘されている矛盾点をまとめました。
1つ目:1日で氷河期になる
主人公ジャックは、南極で棚氷を観測中に大規模な亀裂を目撃。
温暖化が氷河期を引き起こす可能性に気付きます。
そしてその後、彼の説が現実のものに。
しかも集めたデータから最終的に出た結論は、
24時間以内に氷河期が訪れる
というもの。
これは普通に考えてあり得ないですよね。
温暖化が寒冷化を招く説は、現実的なのだそうです。
しかしそれは長い年月をかけて起こること。
たった1日で氷河期になることはありません。
2つ目:東京に降る巨大なヒョウ
本作には東京のシーンが出てきます。
昭和の日本のようなアジアのような不思議な「東京」でしたが…
しかしもっとツッコミたいのは、ヒョウの大きさ!
最近は大きなヒョウが降ってくる映像をよく見かけますが、このヒョウは巨大すぎ。
オレンジやグレープフルーツサイズのヒョウが降ってきます。
さすがにこのサイズはおかしいと思い調べてみたところ、
英国サウスハンプトン大学の海洋物理学・気候物理学の教授シブレン・ドリファウト氏が、
この点について指摘していました。
劇中で描かれているような温暖化が寒冷化を招くことはある
とした上で、
東京で巨大ヒョウが降るシーンについては、
誇張されている
物理の法則に沿っていない
と指摘していました。
さすがにあの大きさはやりすぎでしたね。
3つ目:複数の竜巻の同時発生
前述したシブレン・ドリファウト教授は、複数の竜巻が同時に発生する現象についても
物理の法則に沿っていない
と指摘しています。
巨大竜巻がいくつも発生しロサンゼルスなど大都市を破壊するシーンは迫力満点でした。
しかしこれも物理学的に見て矛盾するシーンだったのですね。
4つ目:ヘリコプターの凍結
スコットランドのヘリコプターが凍り付いて墜落するシーンがあります。
- ヘリコプターのオイルが凍結した
- ヘリから外に出た操縦士が一瞬で凍り付いて死亡
- ヘリのオイルが凍るのは摂氏マイナス101度
ジャックはこのような情報を聞かされます。
これらの内容も多くの視聴者が驚いた点でした。
ヘリのオイルって凍結するの?
氷河期だからといって、-100℃は低すぎるのでは…
実は氷河期の気温は、劇的に低かったわけではないそうです。
平均気温が5〜10℃ほど低かった
と言われています。
地球で観測された最低気温は南極の-89.2℃です。
南極なら氷河期に-100℃になる可能性はあります。
しかし、劇中ではヨーロッパ中が-100℃のような状況でした。
これは誇張しすぎな感じがしますね。
5つ目:主人公ジャックの強靭さ
ジャックの息子サムはニューヨークで被災し、ニューヨーク公共図書館から出られない状況になっていました。
ジャック達は猛吹雪の中、息子の元を目指します。
この時ニューヨークは-100℃という設定です。
まず、1つ目の矛盾点は前述したように、
氷河期になったからといって街中が-100℃になるのはおかしい
ということですね。
2つ目の矛盾点は、
-100℃の中を突き進むジャック一行の強さ
でしょう。
ヘリ墜落シーンでは、
-100℃の状況では、外に出た瞬間に凍死してしまう
という状況でした。
ところが、ジャック達はその中を徒歩で移動!
防寒着は着ていますが、顔は出た状態。
テントを張って野宿もしてしまう。
これもツッコミどころの1つですね。
6つ目:なぜ徒歩で行ったのか
こちらも矛盾点というか、ツッコミどころの1つです。
息子サムのために極寒のNYを移動するジャック達。
車と徒歩で移動するのですが、これはかなり危険な行為。
しつこいですが、-100℃ですからね。
彼が図書館に行ったところで、ジャックを連れて帰れるわけでもなく、ただ一緒に待つだけです。
父親として、息子のそばに行ってあげたかったのでしょうけどね。
それより、
- ヘリに救助を要請するで
- 吹雪が収まるのを待ってから救助に行く
という方法のほうが賢明だったと思います。
結果的に吹雪が収まったから良かったですが、
そうでなければ、ジャックも息子と一緒にただ図書館で救助を待つことになったでしょう。
気象学者として、NYの危険な状況を誰よりも把握していたはずなのに…
7つ目:凍死せず元気な狼たち
檻に入っていたオオカミが逃げ出し、サムたちを襲うシーン。
凍死への恐怖に加え、オオカミの恐怖。
緊迫したシーンになっていましたね。
しかしここで謎なのが、
なぜオオカミは凍死しないのか
ということです。
-100℃の中を元気に走り回るオオカミたち。
厚い毛皮で覆われたオオカミは、もともと寒い環境に適応しているそうです。
しかしこの状況では、どんなに毛皮があっても無理でしょう。
8つ目:図書館だけが安全
氷河期のNYのなか、図書館の中で生き延びたサムたち。
これも矛盾点と言えるでしょう。
建物全体が凍っている状態なのに、暖炉に火を起こしただけで暖かくなるでしょうか。
しかも燃料は本だけ。
ちょっと無理がある感じがしますね。
9つ目:あっさり過ぎ去る嵐
各地を襲った暴風の勢力は、ラストで突然弱まりました。
特に何か対策を講じたわけでもなく、自然と消滅したのです。
天災は突然やってきて、突然去るということなのでしょうか。
はじめにジャックが主張していた「海流が変わったことで氷河期がくる…」という話はどこへいったのでしょうか。
ちょっとスッキリしないラストでしたね。
実際に起きる現象なの?
ここまで、本作の矛盾点をまとめてきました。
実際には起きなそうな現象が多々ありましたね。
それでは、反対に実際に起きる現象はあるのでしょうか。
温暖化による寒冷化は実際に起きる
冒頭でジャックは、南極で棚氷を観測中に大規模な亀裂を目撃。
南極で氷棚の大規模なひび割れに遭遇したジャックは、温暖化により海水温度が上がっていることを知ります。
その後の地球温暖化国際会議で、彼は「温暖化が寒冷化を引き起こす」ことについて以下の説明をします。
- 地球の北半球の気候を左右するのは、北大西洋海流
- この海流は赤道付近から温められた海水を北に運んでいる
- だから北半球は暖かい
- しかし温暖化により極地の氷が解けると海流が止まる
- そうするとヨーロッパや北アメリカは寒冷化してしまう
つまり、
温暖化により海流の循環システムがストップすると氷河期がやってくる
ということですね。
これは実際に起きる可能性のある現象なのだそうです。
大西洋南北熱塩循環とは
彼が指摘したものは「大西洋南北熱塩循環」と呼ばれるものです。
海には、何千年もかけて地球全体をまわる大きな流れ「海洋大循環」があります。
その中で、大西洋の南北方向を流れる海洋システムが「大西洋南北熱塩循環」です。
大陸に熱を運ぶ役目も担っており、気候に大きな影響を与えてします。
「地球のエアコン」みたいなものですね。
北に位置しながらもヨーロッパが暖かく過ごしやすいのはこの海流のおかげ。
だからこの循環が弱まってしまうと、その暖かさが失われてしまうのです。
実際に温暖化の影響が出ている
映画の中では、この循環が完全にストップしたため、
わずか24時間で氷河期になるとされていました。
このスピードの速さはかなり誇張されたものです。
実際に1日で氷河期になることはありません。
しかし、温暖化の影響により「大西洋南北熱塩循環」が弱まっていることは、実際に報告されているそうです。
映画では1日で氷河期に変化しパニックになる人々を描いていました。
しかし実際にはジワジワと変化するのでしょう。
少しずつ環境が変わることは、パニックとは違う恐ろしさがあります。
すでに最近の異常気象を経験している私たちは、その恐怖をリアルに感じるかもしれませんね。
まとめ
今回はデイアフタートゥモローの矛盾点や、
映画で描かれたことは実際に起きる現象なのか調べてみました。
ツッコミどころは多いですが、現実的な説もあることがわかりました。
温暖化によって氷河期がくるという恐怖。
公開された2004年当時よりも、今観るとより考えさせられる作品ですね。